韓国超豪華旅行 ページ4


チゲ鍋

バスに乗り込み、昼飯を食べに向かう。着いた所は土産物屋だ。食堂は隣で、土産物屋を見てからということらしい。日本語の巧みな店員が一人に一人づつ張り付く。「これ、安い、とても、高価がありますよ」なるほど、言葉は的を得ているが、どことなくおかしい。店内をふらふらと見物した後、食堂に行く。昼食はチゲ鍋らしい。肉ばかりでは飽きるだろうと誰かが気を気をきかせたのか、魚介類が入っている。といっても、ほとんど貝ばかりのような気がする。水で煮込んであるので、そこに唐辛子味噌を入れて辛くするのが流儀のようだ。鍋が真赤に染まる頃にうまくなる。辛い、辛いけどうまい。いや、辛いからうまいのか。どうも、韓国ではそんな料理ばかりだ。とても食べれないような固い貝や、生臭いような貝も入っている。韓国の人にとっては普通の味覚なのだろう。

写真屋

食事を終えてバスに乗り込むと、何故かカメラマンが車の中央に座る。すかさず何かを配りはじめる。午前中に我々が観光していた場所で取っていた写真が奇麗に現像されて、個人別に沢山の枚数がバインダーに閉じられている。速いものだなと感心してみんなでそれぞれに写真に見入る。みんなが見終わった頃、カメラマンがおもむろに言った。「一枚800円です」。確かに、タダということはないのかも知れないが。あまり感じの良い商売とも思えない。みんな、付き合い程度に1、2枚を買う。残りは廃棄処分されることだろう。それでも、儲かっている間は、続くんだろうな。この商売は。

セマウル号

バスは東大邸へ向かう。東大邸からセマウル号に乗って、ソウルまで移動するということだ。セマウル号とは日本の新幹線のようなものだ。大都市の間を時速160Kmで結んでいる。東大邸の駅は日本の駅と、特に変わらない。電車の運行案内板がクルクルと回って内容を書き換えている。

やがて出発時刻が近づいたので改札を通るが検札はない。電車に乗っている間もない。改札を出るときにだけチェックするらしい。日本の新幹線では、一般改札で検札し、新幹線改札で検札し、新幹線車内で検札し、新幹線改札で検札し、一般改札で検札する。日本人はなんと疑い深い民族であったことだろう。セマウル号の車内は新幹線と変わらない。車窓からの眺めはとても良い。韓国の人は騒音にはあまりうるさくないのだろうか。日本ではいたるところにあって視界を遮っている防音壁が見当たらない。

コリア・ハウス

ソウルで再びバスに乗り込み、ホテルへ向かう。ホテルは明洞地区にある。明洞地区は、ソウルで一番の繁華街らしい。日本で言えば、銀座あたりだろうか。もっとも、銀座よりも、よほど活気がある。夜遅くまで賑わいが絶えることがない。我々は、チェックインを済ませると、再びバスに乗り込み、夕食へと向かった。夕食はコリア・ハウスで、韓国の宮中料理を食べるという。コリア・ハウスとは外国人に韓国の伝統生活文化を理解してもらうために立てられたものらしい。コリア・ハウスに着いた。建物は韓国の伝統的な建築様式で「本瓦葺」というらしい。太い柱の上には重厚な瓦が並んでいる。

さっそく、中に入ると、すぐにパフォーマンスが始まった。建物で囲まれた中庭に、布を被った民族衣装の女性が現れた。すすっ〜と小走りに進んだかと思うと、おもむろにライトアップされた大太鼓を叩きはじめた。太鼓の音が静かに響き渡る。食事に来た客は端のほうで静かにそれを見ている。伝統的な建築に囲まれた中庭、空には月も見える。なんとも趣のある光景だ。

パフォーマンスが終わると、屋敷の中の所定の席に案内された。つまみになりそうな、菓子、前菜が並んでいる。もちろんキムチに、ナムルも並ぶ。ここのキムチはうまい。さすがに宮中料理というだけはある。韓国に来て食ったキムチの中でも、これほど美味しいものはなかった。ほどなく、次から次へと料理が運ばれてくる。それを一品づつ食していくのだが、どれもこれも、素晴らしくうまい。上品でありながら、なおかつ美味しいのだ。

感心のうちに食事が終わると、小劇場のような場所に案内された。すぐに演奏が始まる。男達は、いわゆる韓国式の黒く高い帽子をかぶっている。女達はチマチョゴリを来ている。朝鮮の伝統音楽。日本で言えば雅楽にでもなるのだろうか。演奏が終わると、舞いが始まる。女達の静かな舞い。なんとも雅やかで優雅だ。昔の皇帝は、こんな舞踊をゆったりと楽しんでいたのだろうか。仮面を付けた、ユーモラスで滑稽な舞い。男達の躍動感溢れる舞い。太鼓を持った舞い。この太鼓踊り、歯を出して踊るのが習いのようだが、登場から退場まで、ずっと歯を出されているのは、どうも不気味だ。確かに、にっこりしているようにも見えるのだが、あまりにも不自然だ。韓国の伝承芸能なるものをしっかりと楽しんだ。盛んな拍手で幕が閉じる。素晴らしいエンターテイメントだった。


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